サラリーマン卒業時に、確定給付企業年金 (DB)をどうしたらよいか?というのはあまり考えていませんでした。
私の場合は、DB受給資格の勤続年数を満たしていたことから、勤めた会社の企業年金から将来受給する以外の選択肢はないと思っていましたが、いくつか選択肢があったため、びっくりしたところです!
完全に勉強不足でした。
皆様も同じようなケースに遭遇することがあるかもしれません。
本記事では、
・セミリタイア時の確定給付企業年金 (DB)の取り扱いにはどのような選択肢があるのか?
・筆者はどの方法を選択したのか、その理由 を説明します。
取り得る選択肢
- 筆者はサラリーマン時代、DB受給資格の勤続年数をかなり意識していました。最低限そこまでは働いて受給資格を得よう、というのが一つのモチベーションだったと言えます。
- 在職中にざっくりの年金額を試算していましたし、DBから受給する以外の選択肢を知りませんでした。そんな折、会社から年金受け取り方法についての案内があり、他の選択肢があることを知り、驚いたところです。
- 今、私にある選択肢は以下の3つです。
①企業年金基金から受給する
②企業年金連合会に脱退一時金相当額を移管して受給する
③確定拠出年金(私の場合は個人型) に脱退一時金相当額を移管し、自分で運用
選択肢①:企業年金基金から受給
・75歳以降は減額されるものの、終身の年金。
・付利される利息は年齢等により変わるものの、指標利率(再評価率)として、10年国債の利回りに連動する形。下限が2.5%だが、インフレにも対応される点は魅力。
選択肢②:企業年金連合会に移管
・これは企業年金連合会のホームページで年金試算シミュレーションができます! https://www.pfa.or.jp/pwap/pub/shisan/nenkin
・早速試算したところ、①のDB受給より、結果は良くなかったです。
・これは、予定利率が以下のように決まっており、この利率が勤めていた企業DBの利率よりも低いからですね(私の場合、1.25%)。
移換時年齢 | 予定利率 |
---|---|
45歳未満 | 1.50% |
45歳以上55歳未満 | 1.25% |
55歳以上65歳未満 | 1.00% |
65歳以上 | 0.50% |
選択肢③:iDeCoに移管
・これは完全に自分の運用次第となります。
・過去の実績が将来も当てはまるとすれば、米国株投信等で運用すれば、長期的には年率一桁後半パーセント(7%程度)で資産を増やせる可能性があります。
例えばマネックスのiDeCoであればNasdaq連動ファンドもあるので、さらなるアップサイドも(もちろん、ダウンサイドも!)考えられます。
・受給開始年齢等の柔軟性もあり、自分でコントロールできる領域が多いと言えます。
結論
・結論としては、一旦、①のDBでの受給を選択しました。
(退職後1年以内であれば③iDeCoにも移管できるので、もう少し検討するかもしれません)
・個人的には、本当は③iDeCoに全部移管が一番いい気がしています。
リターン(③iDeCo > ①DB > ②連合会)も受給開始年齢の柔軟性もあるし、
それによって税金や社会保険料対策も出来るかもしれません。
75歳以上の後期高齢者医療費の負担増のニュースが最近ありましたが、その基準となる
年収にも影響してくるので、iDeCoの方がコントロールし易いのではと思っています。
・とりあえず、①DBにした理由は、分散を図ろうというのがメインです。
企業型確定拠出年金はiDeCoに移管するので、DBもiDeCoにしてしまうとリスクが
偏るかなというところです。
老後に向け、厚生年金、企業年金(DB)、iDeCo、積立NISAで準備していきます。
・DBの受給資格を取得できる勤続年数を一つのターゲットとして働いてきましたが、
それに至る前に退職しても、一時金をiDeCoに移管して、うまく運用すれば、
それなりに増やすこともできたのかなと思います。
DBの受給資格要件である勤続年数達成のため、会社に縛られていた感がありましたが、
意外とそうでもなかった可能性もありますね。
・以上、セミリタイア時のDBをどうしたらいいかを考えている方のご参考になれば幸いです。
Cheers!